秘書検定の概要

企業には、役員や取締役のスケジュール管理や電話対応などを行う秘書が勤務しています。
秘書検定とは、この秘書という仕事をこなす際に必要となるスキルや知識に関する試験という位置づけです。
秘書というお仕事を行う際には、社会人としての適切な言葉遣いや対応、マナーなどが求められますが、これらのスキルやノウハウは秘書として働かなくても役立ちます。
そのため、秘書として働きたい人だけでなく、社会人としての最低限のマナーや知識を身につけたい人が受験するケースも多いです。

秘書検定は、受験する際に必要な学歴や年齢などに制限はありません。
そのため、これから就職活動をする学生でも、受験して合格することは十分に可能です。
この検定を持っていると、新社会人として最低限の言葉遣いや振る舞いができ、マナーを理解していることが企業へ伝わります。

試験の内容と難易度は?

秘書検定は、最も難易度が低い3級から、2級、準1級、そして最難関の1級があります。
難易度が上がれば合格率は低くなり、3級だと71%の合格率でも2級になると60%にまで下がり、準1級では36%、そして1級の合格率は27%にまで下がってしまいます。

試験内容は、受験する級によって異なります。
3級は一般常識や基礎的なビジネスマナーが問われますが、2級になると仕事の優先順位をどのように決めるかとか、電話対応や接客マナーなど考える力が求められます。
準1級となれば中堅秘書として求められるスキルが必要となり、シチュエーションごとに的確な判断ができるかどうかが求められます。
1級は現役の秘書が受験するケースが多く、秘書としてのスキル向上や上級秘書として必要な能力が求められる試験内容です。

また受験者層も、級によって大きな違いがあります。
例えば秘書検定の最初の級となる3級では、大学生や専門学生などの学生が受験者の大半となる8割を占めています。
高校生の受験者もたくさんいます。

2級や準1級は大学生でも準備次第で合格できるため、受験者層は大学生と社会人が大半です。
しかし1級になると、学生の受験者はほとんどいません。
多くの場合には、秘書としてすでに働いている人や、社会人として適切な判断力マナーをおさらいしたい人がメインです。

秘書検定を取得するメリット

秘書検定を取得するメリットは、主に2つあります。
1つ目は、社会人として基本的なマナーや知識が身につくという点です。
また事務職などでは、この資格を持っていると即戦力として実務をスタートできると判断されることが多く、就職にも有利になる可能性があります。

2つ目のメリットは、好印象を与えられるという点です。
知識やスキルだけではなく、空気や先を読んで行動するなど、秘書に求められる素質はたくさんあります。
協調性や効かせることで、相手に好印象を与えることができ、職場だけでなくプライベートでも人間関係がスムーズになるでしょう。